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エアー・ブレーキによる慣性力

 グライダーの操縦は奥深く、まだまだ理論と実践において気が付かなったことがありました。しっかり記憶しておきたいです。

 先日の重鎮教官と複座機でのソアリングでした。テイクオフも空中での操縦も問題なく、お褒めを頂けました。しかし、前出したように、着陸時は大荒れ、風の本流は300度のサイドフォロー10m/s以上バリアブル、酷いタービュランスでした。

 アプローチは、当然エアスピードを120km/hに増速して高めのパスで進入ですが、それでもモノ凄い揺れです。そんな時教官が教えてくれたのは、ダイブ(エアーブレーキ)を高い高度からしっかり大きく操作する!ことです。

 これによって、下降する慣性重量が増すので、タービュランスを突っ切るエネルギーが増幅されます。

 つまり、下方向へ機体を押し付けるモーメントを増大させることができます。もちろん、それには余裕の高度と増速が必須です。

 これは、激しく荒れた時のダウンウィンドにおける乱流脱出の有効なテクニックです。無意識にそんような操縦はしていましたが、なるほど理論的に理解できました。
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 この吹雪舞う荒れようでしたからね。
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 それでも3舵とエアーブレーキをしっかり状況に合わせて操作すれば、グライダーはパイロットの意思に応えてくれて、安全に着陸できます。

 ハンググライダーは、ウエイトシフトによるピッチ、フレキシブル・ビローコントロールですから、自ずと限界がありノーコン状態を嫌ってほど経験し、怖い思いをしましたからね。過信してはいけませんが、まだまだ舵面操縦の工夫を見出せそうです。

 さて、明日から「立春キャンプ」!

 明日のBLIP。
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 春が近いですね。上空の風も5m/sだとうれしい。
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 ルンルンです。










by kzkwglider | 2019-01-31 02:05 | セールプレーン雑記 | Comments(0)

#青空と雲のゆくえ ピュアグライダー・パイロットです。セールプレーンからの空撮写真や飛行記録などをアップしてます。2015年5月に患った大腸穿孔(S状結腸憩室穿孔)によるストマの体験なども。


by kazu
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